いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧

花枕

着古したリネンのジャケットを着て ポケットには6オンスのスキットル ひらひらと 風まかせの旅に出よう くたびれたらシモツケのカフェに寄って ちょっと一服 急ぐ旅でもあてのある旅でもない どこかで静かに眠るまで ひらひらと ツマグロヒョウモンと七変化…

露枕

公園の坂道を上りながらこう考えた。 雨が降ったらネタがない。 遠くのネタには暇がない。 鳥ネタばかりじゃ窮屈だ。 とかく梅雨時はお手上げだ。 雨が降り続くとネタなんかどうでもよくなる。 どうでもいいやと悟ったとき虫ネタが生まれ、花ネタに目がいく。…

ホシゴイ 巣立ち間近

鳥の名前がいい加減だというのは前々からいっていることだが、その名前の由来なるものも結構いい加減やね。 ホシゴイはゴイサギの羽換わりする前の色も褐色で白い星斑のある間の成鳥期までの名前ということでいいんだが、ゴイサギのゴイはいままで思い込んで…

罰当たりカメラマン

御池の観察小屋にスズメバチが入ってきて皆さん大騒ぎしていた。 危険なオオスズメバチじゃなさそうだったしなんということはないんだが、おかげでアカショウビンが寄り付かなかったじゃないか。 誰もハチのことなんか知りはしない。 ましてやマルハナバチの…

「虫のいろいろ」

先日マルハナバチとアジサイのコラボをアップした際触れたハチの飛行の構造力学的には不可解という話は、昔読んだ尾崎一雄の「虫のいろいろ」という短編にある挿話の1つだった。 それは身辺の様々な虫の振る舞いを冷徹かつユーモラスに客視しながら、相似し…

青色吐息

このタイトルでアレッと思わなかった人は若いか、オレオレ詐欺にひっかかりやすい人だ。 桃色吐息という言葉があるんだから、青い吐息だってあるだろうと思うのは人情だ。 でも鳥ネタに窮して虫ネタで糊塗しようとするやつのいうことはあまり信用しない方が…

かもめはかもめ

カモメは誤解されている。 いつでも海に飛んでいて、ときには波に揺られている白い鳥がカモメだという風に。 わたしだってそうだったし、それで人生変わるわけではないけれど、バーダーともなるといまごろこんなショットを上げてれば無知蒙昧の誹りは免れな…

すずめの涙

御池の観察小屋であるバーダーさんにお会いしました。 その方が何十枚もの絵はがきにした野鳥のショットを見せてくれました。 珍しい鳥や美しい鳥だけでなくありふれた鳥も同様に美しくカラフルに撮られていました。 悔し紛れに何かCG処理してるんじゃないの…

鶺鴒の闘い

どんな野鳥も水場が必要だ。 きれいな川があることが必須条件の鳥も多い。 この町の弱点は清流を欠くことだ。 バーダーの身勝手な思い込みにすぎないが。 川と名のつくものがないわけではないが、排水路に近いものか温泉の排湯路だ。 そこで無頓着に生きてい…

新緑の薫りで足りぬ鳥見かな

何を狙っていたかはいうまい。 青い鳥や赤い鳥を指をくわえて見ているわけにもいかないし。 でも哀しきかな週末バーダー。 乏しい経験や知識で大物狙いしても敵もさるもの引っ込むもの。 見合った布石は必要だ。 それなりのバーダーにはそれなりの獲物がある…

ガビチョウに騙される方が悪い

森に入るとまず耳にするのはガビチョウの声だ。 それとわかるまでにはかなりの年期が要る。 ガビチョウはなんの必要があってか、ほかの鳥の真似をするからね。 中国で愛でられただけあってかなりいい声でさえずる。 ウグイスかと思ったらガビチョウだったと…

タヌキはバーダーを化かさない

むしろバーダーを慰め助けてくれる。 何の収穫もないバーダーは安友の森の奥深いベンチで失意の底にいた。 ふと頭を上げると上の方で動くものがある。 捨て猫かしらんと三脚からはずしていたロクヨンでのぞくとタヌキらしい。 埋め種にでもするかとシャッタ…

クロマルハナバチの奇跡

航空機みたいなあんなでっかい重いものが宙に浮くのはおかしい何かの間違いだからといってそれに乗らない人の感性の方が正しい。 ネコだって車には絶対乗らない。むかしそれでどこかに捨てられた記憶があるからかもしれないが、それを信用しないネコの感性も…

ヤマセミに責任はない

シャッターチャンスがずれるのも ピントが尻尾にずれるのも はたまた頭が切れるのも 露出補正が逆なのも シャッタースピード変えんのも 設定いつも変なのも み~んなカメラが悪いのよ。

親子の距離 ケリの場合

ケリは生まれるとすぐヒナのうちから自分で餌を採ってまわります。 でも親鳥は産みっぱなしというわけではなく、常にヒナを監視してはぐれないように合図を送ったり、危険を察知すると警報を発して身をかがめてて隠れさせたり、呼び戻してふところに掻き抱い…

一寸の虫にも

いい時代になりました。 美しい虫はより美しく、普通の虫はそれなりに、わたしにも写せます。 どう写すかではなく、何を写すかがモンダイなのだ。 写真は哲学の時代に入りました。 更新はコピーのコピーの時代に入りました。

ケリへの純情

4週間前ケリの雛とそれを見守る親鳥を見た。 その4週間前親鳥がつがうのを見た。 見ることは知ること、知ることは繋がること。 知らなければ無いことと等しい。 愛らしいさ、健気さを知ると愛着が生まれる。 愛着とは共生すること。 この週末ケリの成長ぶ…

ヤマセミは知っていた

「あんた、また入っちょんの。また同じようなショットを積み重ねてなんの得があんの」 「土手降りて来んのが見えたけど、見えんでもあんたやゆうことはすぐ分かる。大きなレンズ突き出して、タイミングはずしてガチャガチャ連写すんのはあんたしかおらんけん…

更新エレジー

先日運転免許の高齢者講習というのを半日費やして受けた。 運転能力の適否を判断されて、バーダーにとっての必須アイテムである車の運転を止められたりしたらどうしようと内心ビクビクしながらいったがそういうことではなくて、あんたももう年だからそのこと…

上から目線

俺んちは最上階だぞ~、偉いんだぞ~ 下の奴らうるさいわね~ どこか早く空かんかな~ お前がここに入るのは10年早い~ ふん、いまにみてろ~ バーダー見下したって意味ないよね~ あっしにはかかわりないことでござんす~ てっぺんに立つものは視野を広げ…

ホシゴイ前後

コロニーにはゴイサギも多数営巣している。 夜行性のゴイサギだから昼間は動きが少ない。 雛もあまり顔を出さない。 若いうちのホシゴイが巣材を運んでいる。 目が赤いからもう生殖能力はあるんだろう。 コロニーは子育てや生活の知恵を学習するのに格好の場…

街中のコロニー

市街地の神社の楠の大木にサギのコロニーがあります。 4月頃から巣作りが始まって、まだ補修をやっているものもあるからリサイクルしているのかな。 まわりの民家やアパートの人たちは糞害や鳴き声で迷惑なんでしょうが、慣れっこなのか泰然としているよう…

夏は来ぬ

あまりバーダーには人気はないが、身近にいてそこそこの素材となりうるのがサギ類だ。 これを行きがけの駄賃にしておくとネタの埋め種には格好となる。 この国は(おおげさな)アバウトな人間が多くて、白ければ白鷺なんて十把一絡げに呼ばれているが、バー…

Grumbling in the rain(雨に愚痴れば)

梅雨どきはバーダーには辛い季節です 機材を濡らせない。 光量が足りない。 もともとネタに近づけない。 そこで断捨離ネタが甦るいい口実が生まれます。 ちっとでもお役に立って成仏してちょうだい。 アカネタももう今度こそ最後にします。 下手に飛び出し設…

夢のあとさき

夕方5時に観察小屋を出て、熊本回りで帰ると、北外輪山にさしかかる頃はもう暗闇の中だ。 灯り一つないミルクロードを走っていると、見えるのはアンダービームに照らされた路面だけだ。 ときどき右下はるかにカルデラの底の町灯りが浮かび上がる。 その朝の…