いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ノビタキが映える空

ノビタキの冬羽は地味だ。 地味でもヒタキ類というのはかわいい。 目がクリッとしているし、スタイルが華奢である。 とにかく鳥は飛んだら、人がどうあがいたってかなわない。 それをちゃんと捉えるのが、バーダーの努めだと心得るべきだ。 下手な鉄砲を数撃…

ホウロクシギの行方

ダイシャクシギもホウロクシギも、杓のような長い嘴のけったいな格好の鳥だが、わたしはこのシャクシギの仲間が愛嬌があって大好きだ。 この嘴で水の中や、泥の中のカニやシャコなどを器用に捕って食べる。 彼らが採餌できる場所というのは限られるから、そ…

木枯らしノビタ郎

昔、時代劇に股旅ものというジャンルがあった。 アウトローが主人公の義理人情の世界だったが、一宿一飯、旅から旅の渡世人という言葉が示すように、血縁や土地としがらみのない自由人への憧れや、世俗的な規範からの解放という心情がこめられていた。 そう…

アボセットぼっちめし

日曜、天気予報と潮汐表を見て、タイミングもよさそうだったので、大授搦に向かうことにする。 次週からは佐賀はシチメンソウ祭りやバルーンフェスタで、しばらく佐賀遠征も不都合がありそうだ。 かねてよりシギチとシチメンソウ搦みのコラボをものにしたい…

ノビタと不謹慎なバーダー

若い頃、昵懇にしていただいた大先輩の葬儀に、県南まで出かけたついでに、懸案のノゴマの通過ポイントをまわってみた。 どっちがついでかと問われれば、どっちともいえないが、故人は天寿を全うし、鷹揚な方だったから、人のやることにとやこういうことはな…

カワウはカワウ

カワウは生活力旺盛で、水場なら至る所で見かけるが、戦後の窮乏期ならぬ高度成長期には、大分県の黒島、上野の不忍池、愛知県の鵜の山の3カ所に3000羽を残すだけになったという。 水質汚染で餌が激減したためらしい。 人相によらず、意外と脆いところ…

ジュディ・コガモの「魅せられて」

コガモの群れを撮ったって、面白くもおかしくもない。 いやしくも鳥屋と呼ばれるからには、ちょっと棒投げたり、くしゃみしたりして、群れの飛び出しとか飛翔を撮ってやろうという下心もなくはない。 だが度胸も根性もない鳥屋は、そこそこのパフォーマンス…

コガモも川のにぎわい

鳥見の極意は、来るものは拒まず、去るものは追わず、である。 鳥は追えば逃げる。来るものを拒んでいるとネタはない。 あまり追わないコガモではあるが、来れば、バーダー閑居してるから不善をなす。 されど、腐っても(腐るか!)七瀬川である。 運がよけ…

逆光のカワセミ朝な夕なに

鳥見は朝と夕の採餌タイムがチャンスだ。 光もコントラストが和らいで具合がいい。 順光の場合はそれでいいが、半分以上は逆光になるし、背面照射ということもある。 カワセミの構造色は、光があってこそだ。 朝な夕なにやってくる逆光のカワセミの、そのシ…

エクリプスのオシドリカルテット

ヤマセミは来なかったけれど、下流から4羽のオシドリが上がってきた。 エクリプスのオシドリは初撮りだった。 2番目がメスであとはオスのエクリプスのようだ。 セグロセキレイが近づいた。 セグロのせいか、シャッター音に気がついたのか、一斉に飛び立っ…

アユセミ哀歌

七瀬川といえばヤマセミだが、このところとんとご無沙汰である。 何度も増水で基地が流されたり、シーズンオフに自主的に撤去したり、堤防の工事で入れなかったりで、機会がなかったこともあるが、川相の変化でヤマセミが来ているのかどうか、一抹の不安もあ…

七瀬川に似合う鳥

七瀬川だとどんな鳥も映える。 それは豊かな生態系を孕んだ里川だからだろう。 生態系と一口にいっても、その複雑さや脆さや均衡は、なまなかに維持することは難しい。 里人の生活も生態系の一環であり、その役割を独断専行すれば、容易にその様相は一変する…

Because it's there.

何のコンセプトもないブログだから、何上げたって、マンネリだってかまわないわけで、なぜまたカワセミかと問われれば、「カワセミがそこにいるからだ」と答えるほかはない。 それじゃカワセミさんに申しわけないから、「こんなブログでも続けられるのは、カ…

Over The Rainbow

13日、台風がが遠ざかり、雨が小止みになったので、どこかに台風の置き土産というか、避難中の旅鳥が下りてないかと、吹き返しのなかをノコノコと偵察に出かけました。 10号線は満潮で、うねった浪が目の高さにあり、交通規制はありませんでしたが、時折…

飛翔のトリック

カワセミの瞬時の動きを捉えるには、並外れた忍耐力と反射神経が必要です。 カワセミの習性を熟知していても、静から動への瞬間さえ、コンマ数秒のタイムラグでもうファインダーの圏外です。 ましてや、動から静や、想定外の出現はただ運天でしかありません…

カワセミランディング

飛び出しでも難しいが、着枝になるともっと難しい。 待ちピンで、気の遠くなるような時間が必要になるはずだし、対象を捉えても、ピントが来ることは滅多にない。 飛び込んで、元の場所に戻る確率も2割くらいだ。 ではなんで、わたしにこんなショットが可能…

トビの水場

トビも水は水で飲まないと、喉が渇くのか知らん。 でも、あまりうまい飲み方じゃないね。 嘴で掬うだけでは、ほとんどこぼれてしまう。 ただ、歯磨いているだけかな。 歯はないか。 19号で、七瀬川のアユセミも、しばらくだめかな。

七つの子(カルガモ篇)

10羽以上産んでも、歩留まりは1割くらい。 8月になっても、まだ、仕切り直ししていた。

埋め種セキレイ

セキレイには随分借りがある。 埋め種として何度も使わせてもらった。 そんじょそこらにいて、バーダーも歩けばセキレイに当たるくらいだが、よく見ると姿も色合いもなかなかなもんだ。 こどもの頃から背がきれいだからセキレイと思い込んでいたが、当たらず…

マンネリバーダーの弁明

カワセミさえ出しとけば格好がつく、と思っているわけではない。 ホンマなら、旬のアユセミや、旅のキビタキ、オオルリを上げたいのはやまやまだけど、天気が悪い、出が悪い、おまけにあたしゃ、痔が悪い。 終いのはははずみだけど、ウンが固い、いや悪いの…

ヤブサメ哀歌(末期につき閲覧注意)

また朝帰りのうちの猫がヤブサメをくわえてきた。 どこからくわえてくるのかわからないが、これでもう3~4回になるし、バードストライクでお陀仏ったことも3~4回くらいある。 ヤブサメにとってうちは鬼門だ。 猫が持って帰ったときはあまがみなのでまも…

桂川のキアシシギ

キアシシギは旅鳥だろうが、渡りの時期はハシリからシメまでいて、ひょっとしたら留鳥だったかと思い違いしそうになる。 ポピュラーすぎてあまり撮る人もいないが、シギに違いがあるじゃなし。 わたしは、健気な旅鳥にはなぜか思い入れがあって、差別するよ…

嵐の前の蜜月

台風は鳥見には不都合だが、思わぬ収穫に恵まれることもあって、秘かに期待に胸膨らませている不謹慎なバーダーもいる。 それは旅鳥が嵐を避けて、ルートをはずして来るからだが、今回はここまではずす必要はなかったようだ。 もっと西側のルートをとってい…

今そこにあるネタ危機

一応野鳥のブログだけれど、そういつも、いや、滅多に旬の鳥ネタがあるわけではない。 でも、脳トレというか、暇つぶしにはブログを継続することが重要ではある。 とりたててコンセプトなんかあるわけでもなし、ネタがないことこそがネタの最たるものだから…

嘴の黄色くないクロツグミ

昼間、近所の公園をチェックしていたら、雨水のたまっただけの池で水浴びしている鳥がいる。 暗くてよく見えず、ヒヨドリかと思ったが、ファインダー越しに近づきながらシャッターをきった。 後ろ姿からシロハラのようにも見える。 やがて、胸の黒い斑点から…

オオミズアオの妖艶

オオミズアオという命名で参ってしまう。 これ以上、その品格と特徴をいい尽くした名づけようはないだろう。 翡翠色でもない、青磁色でもない、ペパーミントブルーでもない。 ミズアオといいきった、その潔さ。 たかが蛾にそんな名をつけていいのか。 オオミ…

しばらく見ないうちにすっかり色っぽくなった斑猫

ガキの頃は、夏の田舎道を川遊びに向かいながら、鳥も虫も眼中になく、むしろ水中の洞にいるドンコやモクズガニのことしか考えなかった。 長じて、いや、老いさらばえて、子に教えられ、虫にレンズを向けたら、何ともハンミョウの麗しいことよ。 向こうが変…