いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

魔性の野鳥

確かに肉眼で見るカワセミも、非日常のブルーが感動を呼び覚ます。 でもそれは目をかすめる一瞬の輝きでしかない。 ときには気にも留めない通りすがりの黒い影に過ぎないだろう。 しかし、それを一旦レンズを通して見た瞬間、あまりの色彩の妙、構造の精緻、…

ヤマセミは鳥運4割、年期が2割、後の4割人まかせ

ヤマセミを撮ろうと思ったら、ヤマセミを撮ってるバーダーに聞くしかない。 自分でポイントを見つけるなんて至難の業、現れる時期や時間を特定し、隠れ場所を物色して、周到な準備を整えようとすれば気の遠くなるような時間がかかる。 そんじょそこらにいる…

水田公園のバン

2週間前に、ネタ拾いに千町無田の水田公園にいってバンのヒナはと聞いたときには、もうとっくに大きくなりましたといううことだった。 いよいよネタに窮して(且つ納涼モードで)水生植物にハチでもトンボでもいいやとまたこの週末水田公園にいくと、バンの…

猪ノ瀬戸の記憶

記憶はすべてフィクションであるという説に異を唱えるつもりも、首肯するつもりもないが、なんとなく記憶の底にある風景が猪ノ瀬戸であるような気がしてならなかった。 見渡す限りの芒が原を父親らしき後ろ姿を追いながら歩いていて峠の頂上に出ると、やがて…

ネガティブデータとしての久住高原ロードパーク

ここに何か珍しい鳥がいるわけでも、鳥影が濃いわけでもない。 クロツグミやカケスがいることはいるが、久住山側の森林の中だから車で分け入ることはできない。 それでもひょっとして何か出会いがと僥倖を期待して鳥閑期には知らず知らずここに足が向いてし…

身も蓋もない話

老人力がつくともう何も驚かない。 日本が亜熱帯化しても、参院が形骸化しても、産山村でエミューに出会っても、なんとかその日さえしのげればそれでいい。 老人力がつくとなんでも鳥ネタと広言して恬として恥じない。 エミューが野鳥かと問われても、そうで…

猪ノ瀬戸のキツネノカミソリ群生地

たまたまホトトギスの声を追いかけていたら、キツネノカミソリが満開の緑陰の花園に迷い込みました。 ホトトギスは山の上に飛んで行きました。

逃避行

鳥見というより探涼ドライブだった。 久住高原も日が昇ると風だけではつらい。 日陰を求めて池山水源で涼をとった。 ここだけは杉の大木をはじめ深い緑と九重山系からの湧水に冷やされた心地よい天然冷房スペースだ。 イカルの声はするけれど姿は見えない。 …

何も撮れない 何も出せない

真夏日である。 夏枯れである。 ネタ枯れである。 鳥ネタ探し熱中症である。 いやただの暑さボケである。 いやもとからただの老人性野鳥ボケである。 選挙が大事か、鳥見が大事かといわれれば、水分補給の方が大事である。 人生は二者択一ではないんだよ。 …

蓮田の空

早朝何かないかと蓮田をのぞくと、もうここの耕作者の方は草取り作業をされている。 蓮根は植えっぱなしかと思っていたら、毎年代掻き、苗植えから水管理、除草、芽摘みなど泥田の中での過酷な作業が続くのだとのこと。 昔は多かった蓮根田も後継者不足で、…

スペースビークルマメコガネ

水田の片隅のカラーにマメコガネが飛び交っていました。 人間にとっては害虫らしいけど、きっと生態系バランスの維持には必要があって生きながらえているんだと思います。 小さな虫の飛翔は難しそうだけど、数撃ちゃ当たるというもんです。 結構ピンがきてま…

猪ノ瀬戸湿原のハンカイソウ

ハンカイソウという花の名前もそれが旬だということも知らなかった。 山野草に来る虫でもと猪ノ瀬戸湿原にネタ稼ぎにいく途中出会った鳥友のHさんにそう聞いて初めて知ったし、偶然四国のバーダーさんからのメールに添付されたショットもハンカイソウに止ま…

アオバズクの巣立つ頃

むさ苦しい髪を切りにいった。 券売機でカット券を買おうと千円札を入れようとするがどうしても取り込まない。 四苦八苦しているとスタッフがつかつかやってきて千円札を取り上げ、別の差し込み口に入れたら、わたしが差し込もうとしていた口からカット券が…

一応クリア ホイホイチョウ

サンコウチョウの聞きなしは「月日星ホイホイホイ」で、月日星の三光から三光鳥の名がついたとされている。 しかしこれが真っ赤な偽りで、サンコウを三光として、これをこじつけるために無理矢理に鳴き声を月日星にしてしまったのだという説を「鳥名源」の江…

別府湾徒然

梅雨明け前、白木海岸にアオバトを見に行きました。 雨が降るとアオバトも姿を見せません。 レインカバーをかけてカメラを別府湾に向けながら動くものがあるとシャッターを押して無聊を慰めます。 ここからの別府の町の眺めは観光客は見に来ることはありませ…

梅雨が明けた日

梅雨は命の営みが極まる時期。 鳥も虫も小さな命が誕生し、そしてあっという間に巣立って行く時期。 バーダーの出会いへの期待が風船玉のように膨らんではじける時期。 行列のできる給蜜所 檀蜜はわたしのことよ。セセるでしょ。 髪は切らずにリーゼントにし…

兵右衛門町ブルース(ヒョウモンチョウブルース)

きっと撮ってねと 焦らしてた かわいあの鳥は 酷なのか なぜに泣かすか サンコウチョウよ さよならさよなら 又来る日まで 涙をふいて さようなら 梅雨の気配も 消えてゆく うぶなあの鳥も 消えてゆく なぜかさびしい サンコウチョウよ さよならさよなら うし…

セッカく掴んだ恋だから

セッカのいることはすぐわかる。 低いところを羽をバタバタとホバリング気味に旋回し、チッチッチッチッ、チッチッチッチッ チッチッチッチッ、チッチッチッチッチと調子良く鳴きながら、辺りのヨモギやユウスゲの茎に足で上下掴みし休止する。 小さくて柔ら…

高原のホオアカ

ここの高原には様々な鳥の鳴き声が聞こえる。 セッカ、ホオアカ、コジュリン、コヨシキリ、カワラヒワ、ウグイス、カッコウ etc.・・・ 全部撮れればネタとしては十分だけど、ただ重い機材を担いで足下の悪い牧草地を歩き回るのは楽じゃない。それにたいてい…

ユウスゲの咲く頃

ユウスゲが好きということはないでしょうが、九州では唯一この高原がコジュリンの営巣地です。 ユウスゲの枝に泊まってさえずる姿はバーダーならずとも魅惑されてやまないパフォーマンスでしょう。 なぜかあまり人を恐れません。 ここがいつまでもユウスゲと…

風の鳴る丘

週末はいつも雨。 早朝野鳥とユウスゲとのコラボを目当てにでかけた高原も雨と霧と風にたたられて早々に退散。 しかし、午後から再度立ち寄るとネジバナのお告げ通り梅雨明けの兆しか日差しも射してきました。 野鳥のさえずりもかまびすしく、陽が落ちるにつ…

鳶見の見物

アオバトが飛んでないかと山手を眺めていると、R10の交通監視カメラの上にトンビが止まりました。 トンビもタカ科なのに尾羽が三味線撥になってるばっかりにバーダーにはなめられていますが、近くで見るとけっこう迫力があります。ってかネタ代わりになり…

ネジバナの咲く頃

梅雨の合間に公園に出てみるといつの間にかネジバナの真っ盛りでした。 野芝の中にすっくと立った茎に螺旋状のいっぱしの蘭の花冠が並んでいます。 知らなければ見逃してしまう小さな野草です。 梅雨を彩る上品で可憐な花はいまでは梅雨明け間近を告げる季節…

神崎海岸のアオバト

雨の中をサンコウチョウを待っていたがどうにも出て来ない。 羽が濡れるのを嫌うのか、ヒナを雨から守っているのか、こんな日に森の中で目を凝らしているのは物好きなバーダーだけだ。今年は縁がなかったなあ。 半日粘ってあきらめて、アオバトのポイントへ…

ああ、チョウトンボ

蓮池でチョウトンボを見かける時節になった。 鳥ネタの乏しい時期だからありがたい。 チョウトンボを撮っていると、なんだか前に撮ってから間もないような気がしてくる。 チョウトンボの印象が強いせいなのか、季節の巡りが早くなっているのか、深く考えない…

明日は蓮の花と咲け

「私 生まれも育ちも 亀川関の江です 蓮根畑で産湯を使い セイはヒクイナ 声クイナ 腹が減ったら飯クイナ 人呼んで ハスチの寅と発します」 ♪俺がいたんじゃ 餌食いにいけぬ わかっちゃいるんだ ヒクイナよ いつかおまえの よろこぶような 偉いバーダーに な…

蓮根畑の純真

ヒクイナの雛が蓮田の奥の方で採餌している。 人影が見えると親鳥がすぐに葦の中に誘導するので彼らを写すのは難題だ。 でも親鳥を撮るのはむしろ簡単になる。 「クイナ、クイナ」と鳴きながら出てきて、雛と反対側に回り注意をそらそうとするのだ。 ヒクイ…