雪はないとはいえ、まだ氷点に近い男池の朝、あちこちでミソサザイの囀りが聞こえている。
木々の芽にもまだ膨らみはない。
それでもミソサザイは、春をせかすように、激しく鳴き交わす。
小さな影は虫かと紛うように、素早く動き回る。
ここかと思うと、またあちら。
よく見ると、朽ちた立木のてっぺんで、空に響けとばかりに、喉を震わせていた。
木々の芽にもまだ膨らみはない。
それでもミソサザイは、春をせかすように、激しく鳴き交わす。
小さな影は虫かと紛うように、素早く動き回る。
ここかと思うと、またあちら。
よく見ると、朽ちた立木のてっぺんで、空に響けとばかりに、喉を震わせていた。