迷鳥にそれほどぞっこんなわけでもない。
ましてや地味な鳥には。
しかし、はるばる何千キロも旅して来た鳥となるとロマンは感じる。
迷鳥のまま一生を終わるのか。
寅さんに憧れるようなものか。
地元に閑古鳥が鳴くので、鳥友さんの車に同乗して連れていってもらった。
とても希少な鳥だとのことで箝口令が敷かれていても、バーダーの口に戸は立てられない。
それが自然だとわたしは思う。
要はマナーの問題だ。
着いたところには数人しかいなかった。
しばらくするとわたしらだけになった。
ツグミ科の鳥の中でも大きい方で、餌場の周りで車の中で待っていれば、決まった場所に出るので、姿を見せればすぐにわかる。
トラツグミとクロツグミを足して2で割ったような意外とあっさりした鳥だ。
1回目はちょっとアングルが悪かったので、日没間際まで待ったら、夕映えの中で瞳に日没を映してくれた。