いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

バーダーの海浜物語

上人ヶ浜の遊歩道をカメラを抱えてうろうろしていると、しばしば「なに撮ってるの」と胡散臭げな目で尋ねられる。
面倒臭いので「別に」と答えると、「砂湯じゃないの」とストーカー並みに畳み掛けられる。
何で、裸でも水着でもない、砂かぶりの人間を撮らねばならんかと思うが、「鳥です」と白状すると、「なら何がいるの」と、次から次に尋問される。
こちらも適当にあしらっているうち、せっかくのチャンスを逃してしまう。
要するに、どちらも暇で、なにかの刺激が欲しいのだ。

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