いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

逆境の鳥見術

野鳥撮影の際の悪条件をあげれば切りがない。
悪天候、逆光、空抜け、枝被り、高コントラスト、光量不足、焦点範囲外、旬外れ、影かかり、煙、背景の煩雑、、危険な足場、獣道、アングル外、無粋な添え物、類猿人、鳥追い女、猛禽の気配、鳥さんの自由奔放、待ちぼうけ・・・
でも、それは人並みのショットも撮れないことへのいい訳だ。
どんな悪条件もものともしない立派なショットをものする先輩諸氏もいる。
つまり災い転じて益となす逆転の発想だ。
常識の埒外にオリジナリティも感動もある。
最初のポイントで振られ、教えられた別ポイントでウソを待つ。
この前まで野鳥の餌場だったハゼの木広場だ。
ウソは桜の花芽を食べるので、車の中から条件を考えて位置を決める。
日は西に傾いて、山陰に入る間際だ。
ウソは鳴き声だけで姿は見せず、未だにやってくるフレンドリーな鳥々にレンズを向ける。
そっちは逆光で車の真下だ。
破れかぶれでシャッターを切ったが、やはり逆効果だったようだ。

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