いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

遠い日のコアジサシ

バーダーというのは、人が見てないものは見るが、見るものは少ない。
はるばるアジサシの群舞を見るつもりで、利根川の左岸河口の波崎まで行って、撮ってきたのはこんなものである。
後で宮崎で撮れたからいいようなものの、一体、残り少ない日々を、何呑気なことをやってるのかと思ってしまう。
いや、思ってないわ。
旅とは、何を撮ったかではなくて、どんな時間を過ごしたかにある。
駅に止まると、キジの声やオオヨシキリの声がのどかに聞こえる、総武線の各駅停車で銚子に着くと、観光案内所を訪ねて波崎への道筋を聞いた。
対岸の町なのに、そこは茨城県で知ったことじゃない。
銚子だって千葉の果てなのに、波崎はさらに日本の果てなのか。
タクシーに乗っても要領を得ない。
橋を渡って河口に向かってもらって、人気のない漁港で降ろしてもらう。
この辺りにコアジサシがウヨウヨと思ったが、渡りの途中か、キョウジョシギの小群が、のんびりこぼれものをついばんでいた。
そのさきの波崎海水浴場に行けばと、港湾工事中の砂丘に遮られて、大きく迂回してたどり着いたが、強烈な砂飛沫に叩きつけられる。
太平洋の大きな波が打ち寄せて、これは海水浴場じゃなくて水泳危険区域じゃないの。
アジサシのコロニーどころじゃないわとすごすご退散した。

イメージ 1


イメージ 2


イメージ 3


イメージ 4


イメージ 5