いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

瓜生島伝説

被災者にはならなかったとはいえ、余震が続くというか、直下型が頻発している中、とても鳥見に出かけるのははばかられた。
ふだんは下から1発ドーンと突き上げられて終わりだが、16日の午前1時25分の震度6弱は強烈だった。
携帯の地震警報で目が覚めたのかすでに揺さぶられていたのか定かではないが、ベッドに四つん這いになったまま、どうしようという思いは浮かばなかった。
初めて経験する激しい横揺れだった。
これが熊本が震源というのだから、そちらの衝撃の激しさが実感される。
日頃直下型の群発地震をガス抜きなどと軽視してきたが、こんな地震は決して起こって欲しくない。
実はこの直下の活断層で、1546年慶長豊後地震が起こり、別府湾にあった瓜生島が没したという言い伝えがある。
瓜生島は定かではないが、地震によって高崎山下の浜が沈下したというのは確かなようだ。
そのとき湾の周辺に10mを超える津波に見舞われた痕跡が各地に残っているらしい。
高崎山の海への急な落ち込みもその証である。
子供の頃暮らした家の側の崖は朝見断層と呼ばれその名残だった。
いつ大地震が起こってもおかしくないとは言い聞かされてきたが、瓜生島の伝えはその戒めではあったのだろう。

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