いきあたりばっ撮り

カメラを抱いた渡り鳥

カエルコール

朝の林道の樹間を抜いて「ピュロロロローッ」のビブラートが遠くから聞こえていた。
薄暗い観察小屋に落ち着き、その声の近づくのを今か今かと息を凝らして待ち続ける。
観察窓の後方から聞こえていた声が時計回りに近づいて、やがて途切れたときにベテランのバーダーさんが「来た」とカメラを操作する。
数十メートル先に、樹幹に半分隠れた異質の赤い影が見えた。

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シャッター音も途絶え、鎮まった部屋で次の飛来を待つが、鳴き声さえも聞こえない。
来るのは探鳥会やハイカーのざわめきばかり。
水たまりでタゴガエルがゲーゲーと鳴く。
カエルの声が聞こえんのかな。
これがホントのカエルコールやがなと誰かが呟いた。

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